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My academic interests are exegesis of the Qur'an and its historical development, and the mystical theories of Sufis(Mystics) in the early Islam, and re-examination of the concept "mysticism" in Religious Studies. 現在の学術的関心は、クルアーン解釈とその思想的展開、初期イスラームにおけるスーフィー(神秘家)たちの神秘的理論、さらに宗教学における「神秘主義」概念の再考です。

Saturday, June 1, 2013

アズハル図書館(Maktabat al-Azhar al-Sharif)の利用方法/ How to Use the Maktabat al-Azhar al-Sharif


久しぶりの更新となりました。


 4月下旬の某日にアズハル大学図書館へ写本の調査へ行ってきました。と言っても、私の調査がメインではなく、友人が頼んでくれたお陰で重い腰を上げていくことができました。何と言っても、エジプトの地図や地理で困るのは、きちんとした地図がないうえに、近年誰でもが頼りにしている某G社のマップなどでも表示がないことでしょうか。ですので、事前に場所を確認しようとしても、なかなか出てきません。肝心の図書館のホームページは、現在休止状態にあり、もはや場所を特定することは非常に困難となります。
 また、そうした場所に赴く人はAUCの先生といえ、ほとんどいませんし、カイロに調査にやって来るイスラーム研究者の卵必携の、『イスラーム世界研究マニュアル』(名古屋大学出版会)に書かれた情報は、もはや古いものとなっており、情報の刷新が求められるところです。
 というわけで、アズハル大学図書館がどこにあるか、どうやって行ったら良いかも含めて、ガイドしたいと思います。恐らく今回のブログは最新、かつ世界で一番分かりやすい(英語で翻訳すれば、のは話ですが)アズハル図書館ガイドのはず・・・です。
1.アクセス
 タクシーを使って行く方法:最寄駅を使うのであれば、メトロ駅2番線のアタバ駅を下車し、左手に見えるスークを覗き見ながらウブラ広場(Midan Ubra)まで行きます。タクシーを拾うのであれば、ガーマ・フセイン、もしくはガーマ・アズハルと言ってください。図書館はもう少し先なのですが、そういう方がタクシーの運転手自身が分かりやすいかと思います。
 バスを使って行く方法:同じく、メトロ駅2番線のアタバ駅を下車し、左手に見えるスークを覗き見ながらウブラ広場(Midan Ubra)まで行きます。そうするとミダーンから高架橋が斜め左に見えます。その近辺にウトゥビースが止まっているので、ガーマ・アズハル、あるいはフセインであることを確認して乗車します。
 どちらかの方法で、ガーマ・アズハルが右手、ガーマ・フセインが左手に見える近辺まで行きます。そこで降車して歩いてもいいのですが、もう少し先なので、「まだもうちょっとまっすぐ行って」と言いながら、Guhar al-Qa’id通りを走ります。順調に走ること2.3分、交差点に突き当たり、斜め左にガソリンスタンドが見えますので、そこで降車します。
 車にひかれないように気を付けながら、交差点を横断し、ガソリンスタンド側を左手に少し丘になった場所を登って行きます。途中、子どものための遊具広場が見えますので、その横を歩きます。すると、Salah Salim通りに突き当たるので、そこを左に折れます。ちなみに、Salah Salim通りはご覧のような大きな通りですので、アタバ駅からそこまで行ってくれと言ってもピンとくる運転手はいないでしょうし、嫌がって行ってくれないように思いますので、途中で降りて少し歩くしかないでしょう。

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追記(2013.6.6)
カイロにいる大阪大学のSくんに教えてもらったのですが、アズハル大学周辺はDarraasaと呼ばれているようです。たまたま電車に乗っていたアズハル大学の学生にも確認を取ったので、間違いないと思います。ですので、タクシーでもバスでも、そのように尋ねていただくのが良いかと思います。
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 右手には死者の街が広がっていますが、そこを少し歩くと左手に門が見えます。守衛さんがいるので、アズハル図書館に行くと言いながら入っていきます。




 門から真正面に歩いて行くと、目の前に図書館が見えます。最初はこの巨大なビル全てが図書館かと思いましたが、図書館は手前の建物だけでした。

2.手続き方法
 建物に入ると右手にカウンターがあります。そこで、パスポート(AUCの学生証を出してみましたが、パスポートないかと尋ねられました)を提示し、自分の名前と出身国をパソコンに入力してもらいます。その際、カバンは持ち込めないので、カウンターで預けることになります。ですので、極力貴重品は持参しないようにするのがベターです。手続きはびっくりするくらい簡単で、かつ丁寧に処理してくれるので好感のもてる受付のおじさんたちでした。
 ちなみに『イスラーム世界研究マニュアル』に書かれているような、研究機関に属しているなどの利用資格は特に何も尋ねられませんでした(私が学生証を出したからかもしれませんが)。

3.入室
 脇にある階段を上り、3階が写本室になります。



 現在、写本はイントラネットで検索することができます。写本の検索をコンピューターでしたい旨を伝えると、こっちへ来いと言って電源を入れてくれます。幾つか検索方法がありますので、それを組み替えながら検索してください。ちなみに以下の項目です。
العنوان| المؤلف| الموضوع
في أيّ جزء| جزء في البداية| مطابق تماما
ちなみに、写本室の方に尋ねたところでは、開館時間は日曜日から木曜日まで、9時から14時までが利用申請時間、閉室が15時ということでした。ですので、午後3時までギリギリまで本の閲覧が可能です。

オマケ
退室後、死者の街を覗いてみようと陸橋に上ろうとしていたところ、学校帰りの子どもたちが遊びながら帰っていました。一人が友達のカバンを階段から投げたりしながら遊んでいました。写真撮ってよと言ってきたので、写真を撮った後、「勉強道具やねんから投げたらあかんよ」と言って置きました。「わかったー」、と何と聞き分けのいい子どもたち!










ハーバード大学滞在報告/Report of Staying at Harvard University (Aug 2016 - Jan 2017)

年度末となりました。久しぶりの更新となりましたが、昨年8月末から1月初旬までアメリカへ再び渡航し、今年の2月はトルコに滞在しておりました。何だか少し遠い昔のことのように感じますが、滞在報告を記しておきます。 私が滞在していたのは、ハーバード大学神学大学院に併設されている世界...