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My academic interests are exegesis of the Qur'an and its historical development, and the mystical theories of Sufis(Mystics) in the early Islam, and re-examination of the concept "mysticism" in Religious Studies. 現在の学術的関心は、クルアーン解釈とその思想的展開、初期イスラームにおけるスーフィー(神秘家)たちの神秘的理論、さらに宗教学における「神秘主義」概念の再考です。

Thursday, January 17, 2013

カイロでの生活(4か月の総括)

昨年9月より、エジプトのカイロ・アメリカン大学大学院のArab and Islamic Civilizationsで学業を続けております。なかなかブログも滞りがちになっておりました。

最初の2ヶ月は、こちらの生活に慣れるまで少し時間がかかりました。エジプトにいると、インターネットと携帯電話がなかったら、「日本の1980年代ってこんな感じだったんかなあ」と感じることが何度かありました。日本の感覚で、デパートやモールで全て買い物!という訳にもいかず、各小売店に行っては、買いたいモノがあるかを確認しながら購入する日々でした。

大学自体がOctober 6th地区(前のキャンパスはタハリール広場横にあるのですが、そちらへはあまり行くことはありません)にあり、交通の便を考えた結果、マアディーにアパートを借りることになりました。通学バスで大体1時間から1時間半くらいです。ダウンタウンの方に住むと、渋滞に遭えば3時間くらいかかるそうで、その心配をさほど考えなくてよいので時間を無駄にせずにすんでいるかもしれません。

私の現在の住まいはMa'adi地区で、メトロのマアディー駅からは徒歩20分ほどで閑静な住宅地区です。喧噪としたカイロの生活が味わえないのですが(今の場所でも日本の感覚では十分にうるさいです笑)、ある程度、自宅で勉強することを考えたときには良い環境です。また、指導教官の自宅まで徒歩5分の場所にあることもあり、色々と助かることも多いです。

前学期は、 イスラーム哲学、クルアーン研究、イスラーム神秘哲学(完全人間論)の3コースを取りました。イスラームに関する授業自体が初めてだったこともあり、大変新鮮に感じました(なお、授業は英語ですが、テキスト自体は英語やアラビア語です)。クルアーンの授業では毎週リーディングのリスポンスを出すように要求されましたし(中間、最終エッセイの他に)、イスラーム哲学の授業では毎月の試験、イスラーム神秘哲学の授業では毎月エッセイを提出しました。タフという言葉が最適な4か月間でした。

カイロの学振センターには、毎月の懇話会に参加させていただいた折に、書籍を借りるというとても良い機会に恵まれました。日本語の学術書が読めるのは本当に助かっています。

学期中には、新憲法をめぐる国民投票が実施され、それを巡ってデモが行なわれるなど、混迷深めるエジプトの雰囲気を肌で感じることができました。

来週からはカイロ・ブックフェアが始まりますが、とても楽しみにしております。25日でいわゆる「革命」から2年なのですが、この日は金曜日にもかかわらずブックフェアを開催するそうです。

経済的にも政治的にもまだまだ安定というわけにはいきませんが、現地で状況を見極められたらと思っています。

ハーバード大学滞在報告/Report of Staying at Harvard University (Aug 2016 - Jan 2017)

年度末となりました。久しぶりの更新となりましたが、昨年8月末から1月初旬までアメリカへ再び渡航し、今年の2月はトルコに滞在しておりました。何だか少し遠い昔のことのように感じますが、滞在報告を記しておきます。 私が滞在していたのは、ハーバード大学神学大学院に併設されている世界...